
売れないものは売れないとはっきり言う
売れないものは頑張れば頑張るほど赤字になります。最初から判断し、不要な損失を割けます。

世の中には売れるものと売れないものがあります。日本では売れていても文化や習慣が異なる海外では必ずしも売れるとは限りません。良い物だから売れるとは限りません。特に良くなくても売れている物もあります。売れる、売れないは白黒ではありません。売れるか売れないかに影響を与える要素は山ほどあります。
文化の違い、習慣の違い、宗教、経済状況、言語、競争品、市場の規模、物流、物の良さ、タイミング、その他影響する要素はまだまだあります。
日本の将棋駒を例にしてみましょう。
将棋は日本のゲームです。海外ではチェスが一般的。将棋というものがあるという事を知っている外国人は非常に少ない。だからと言って海外で将棋を楽しむ人がいないわけではありません。複数の国に将棋クラブはあります。ただ、会員数は非常に少ない。
将棋の場合、将棋の駒に漢字が記載されている事も問題になります。つまり、欧米人の場合、よっぽど日本語を勉強された方で無いと読めません。将棋駒の漢字を何らかのアイコンに変更する事は一つのアイディアではありますが、これ一つ取っても問題は山積み。自分勝手なアイコンを作っても業界で認知されていなければ別のメーカーが全く異なるアイコンの物を作る事もあり得ます。つまりまずは業界でアイコンに合意する必要がありますが、果たしてそれは可能かという問題に直面します。また、アイコンにする事で将棋の本来の良さが消えていくと考える人もいるでしょう。将棋の駒名は漢字で記載するもの。
市場を見ると2023年現在のレジャー白書の最新の数字では将棋の人口は500万人とされている。前回の白書から30万人減っている。つまり、将棋人口が減っている。市場が減っている場合は競争が厳しくなる。この500万人という数字は日本国内の将棋人口。また、将棋人口が一番多いのが日本である事は何も不思議ではないでしょう。海外の将棋人口は100万人から200万人。また、最近の市場傾向からするとちょっと珍しいものはAmazonなどで手に入ります。お店を探して回るよりはAmazonから直接購入した方が早くて便利。また、将棋をやるにしても態々木製の将棋盤と駒を購入する必要は無く、ソフトを買えばパソコンでも携帯でも楽しめる。よっぽど将棋好きじゃない限りちゃんとした道具は買わないでしょう。
総合的な判断からすると、将棋盤や将棋駒はネットで販売するのが良さそうですね。態々海外の展示会で出展したり、輸入商社を探すまでする事はありません。その分赤字になる事はほぼ確実です。ほぼ確実で赤字になる場合、外国人顧問はその旨お客さんにはっきりと伝え、やるべき事を提案します。将棋盤や将棋駒の場合は単純にAmazonで購入できるようにする、世界の将棋クラブに連絡を入れて購入可能なところを教える事がベスト。それ以上に力を入れない。